一夜
足元が不安定ながらも、私は急な山道を登っていた。石や木の根っこに足を引っ掛けるたび、心臓は高鳴り、汗が流れ落ちた。何度も休みながら、山頂を目指す。

日が暮れるまでには登り切りたいと思っていたが、途中で天気が急変した。暴風雨が襲ってきたのだ。風が激しく吹き付け、大粒の雨が私の頬を打つ。見通しも悪く、何度も道を間違えてしまった。

もう限界だと思った時、私の目に飛び込んできたのは、大きな岩だった。どうにか岩の陰に避難できた私は、しばらく休憩した。しかし、その休憩中に、強い眠気に襲われた。体力も限界に達していた私は、気づくと眠ってしまったのだ。

目が覚めた時、雨は上がっていた。しかし、私は自分が岩の上で寝てしまったことに気づいた。そのまま岩を下り、山を降りる道を探すことにした。しかし、私は今まで通ってきた道を見失ってしまったのだ。

時間だけが過ぎ、私は迷い続けた。暴風雨で道が崩れ、それまで通ってきた道が塞がってしまっていたのだ。体力はもう残っていなかった。私は山中で足を滑らせ、深い谷へと転落していった。

私は何時間か経った後、気を失っていた。目が覚めた時、私は救助隊に救われていた。山での遭難は、私にとって大きな傷となった。それでも、私は今でもあの山を思い出し、哀愁に満ちた気持ちになる。